提携建築士 石丸正己さん

2025年の夏、大阪万博でのユスリカの大量発生が話題になりました。会場周辺の汽水域に生息するシオユスリカ( 蚊とは別種) の捕食者である鳥が会場建設の為に追われ生態系のバランスが変わった、という説が有力です。これは人為的で一時的な現象ですが、自然サイクルの中で年2回毎年ユスリカが大量発生する地域もあります。
滋賀の大津では「琵琶湖虫」と呼ばれ、春はオオユスリカ、秋はアカムシユスリカ( 幼虫は釣餌のアカムシ) が大量発生し蚊柱( ユスリカは蚊と違い人に無害) が立ちます。その地域では春と秋の風物詩と捉えられているそうです。
人間は自然の仕組みを学ぶことや、うまく付き合っていくことしかありません。ユスリカも自然界で水質改善など役割があり、生態系の一部としてバランスをとっています。大量発生する虫はまだまだいますが、北米の周期ゼミは2024 年にニュースで取上げられていました。13 年ゼミ、17 年ゼミは素数ゼミと言われ両方が同時に発生するのは221 年ぶりのことで、イリノイ州北部の町はセミで埋尽くされました。これなどは人知の及ばない自然界の営みと言えます。
人の生活に多大な影響がある事象として、近年農作物に大きな被害をもたらすカメムシの大量発生が問題になっています。ツヤアオカメムシの成虫は農作物を食べますが 幼虫はスギ、ヒノキの実のみを食べることがわかっていて、花粉の多い年はカメムシも多いようです。農作物被害とスギ花粉の量の因果関係は予想もされていませんでした。 自然界は実に微妙なバランスで成り立っているのですね。
