提携建築士 井上 文さん
首都直下地震が発生すると、最大で死者約18,000人、全壊、焼失する建物は40万棟と想定されています。このうちの7割が火災を原因とするものだそうです。政府が11年ぶりに見直した基本計画では、今後10年間の減災目標として、死者、建物被害を半分以下にすることにしています。倒壊する建物からの発火も多いことから、この目標を目指すために、建物の耐震化や、火事を出さない対策など、発災前に準備をする事前防災の観点が重要だとして、耐震診断、耐震改修、感震ブレーカー設置等に、自治体の補助事業が拡がっており、特にブレ―カーについては内15区8市が補助・支援事業を行っています。感震ブレーカーとは発災時に揺れを感知して、分電盤のブレ―カーを落とす器具です。コンセント型、分電盤後付け型、分電盤内蔵型などがあります。すでに設置された方も、自治体の補助がいただけるようでしたら、この機会にワンランク上のものに交換しても良いと思います。ただし、分電盤によってはつけられないものもありますので、購入前によく確認してください。国の中央防災会議の首都直下地震対策検討ワーキンググループの試算では感震ブレーカーの設置率を100%にすると火災による焼失棟数は72%減少できるそうです。とはいえ、感震ブレーカーの有効性については、まだまだ未知数のところがありますので、つけないよりつけた方がよい程度に考えて早めの設置をお勧めしたいと思います。
なお、火事は自宅だけでなく、ご近所から起きても大変ですので、是非ご近所でご一緒に考えられてはいかがでしょうか?

